外壁塗装を検討している方の中には、「下塗り」「中塗り」「上塗り」といった専門用語を聞いたことがあるかもしれません。

この3つの工程は、外壁塗装の仕上がりや耐久性に大きな影響を与える重要なステップです。

この記事では、外壁塗装の下塗り・中塗り・上塗りとは？3回塗りする重要性を解説します。

外壁塗装の下塗りとは？　～基礎を作るステップ～

下塗りは、塗装工程の中で最初に行われる工程で、外壁に「下地材（プライマー）」を塗る作業を指します。

これは、塗料が外壁にしっかり密着するための接着剤のような役割を果たします。

なぜ下塗りが必要なのか？

外壁材（コンクリートやサイディングなど）は表面がザラザラしていたり、劣化していたりするため、そのまま塗料を塗るとムラができたり剥がれやすくなります。

下塗り材を塗ることで、表面を整え、次の塗料が均一に塗れるようになります。

【使われる材料例】

●プライマー（吸水性の高い壁用）

●シーラー（既存塗膜の密着性を高める）

下塗りの質が悪いと、後の工程が台無しになりやすいので、慎重に行う必要があります。

外壁塗装の中塗りとは？　～塗装の厚みと耐久性を高める～

中塗りは、下塗りの後に行われる2番目の工程です。

ここでは、仕上げ用の塗料を1回目に塗ります。

中塗りの目的

●厚みを確保することで、塗膜（塗料の層）が均一でしっかりとした耐久性を持つようにする。

●色ムラを防ぐため、仕上がりを美しくする。

中塗りで使用する塗料は、上塗りと同じものが使われることが一般的です。

この段階で塗料を十分に塗らないと、上塗りの色がムラになる原因になります。

外壁塗装の上塗りとは？　～見た目と保護性能を完成させる仕上げ～

上塗りは、最後に行う仕上げの工程です。

この作業では、外壁の最終的な色や光沢を決定するだけでなく、外壁を雨風や紫外線から守る役割を持つ塗膜を形成します。

上塗りの目的

美観の向上：選んだカラーで家を美しく仕上げます。

保護性能の強化：外壁を長持ちさせ、カビや汚れを防ぐ効果があります。

【使われる塗料例】

●シリコン塗料（コストパフォーマンスに優れる）

●フッ素塗料（高耐久性）

●ラジカル制御型塗料（近年人気の新素材）

●無機塗料（セラミックなどの無機物を主成分とした高耐久性)

上塗りは最も目に見える部分なので、丁寧な施工が求められます。職人の技術が仕上がりに大きく影響します。

下塗り・中塗り・上塗りを正確に行うことの重要性

一つでも省いたら？

これらの工程を省いたり、手を抜いたりすると、以下のような問題が発生する可能性があります

●塗膜の剥がれ：塗料が外壁に密着しないため、短期間で剥がれてしまう。

●色ムラ：仕上がりが均一でなく、見た目が悪くなる。

●耐久性の低下：雨や紫外線に耐えられず、再び塗装が必要になる。

適切な工程を経て施工された外壁塗装は、10年以上の耐久性を発揮します。

中塗りを省くことはできるのか？

「中塗りを省いてもいいのでは？」と考える方もいるかもしれませんが、答えはNOです。

中塗りは塗膜に厚みを持たせ、均一な仕上がりを実現するために欠かせない工程です。

中塗りを省くと、以下のような問題が発生する可能性があります

●塗膜が薄くなり、剥がれやすくなる。

●上塗りの色がムラになり、美観が損なわれる。

そのため、しっかりした塗装会社では、下塗り・中塗り・上塗りをセットで施工するのが基本です。

この3つの工程が揃うことで、耐久性や美観が高まります。

もし見積もりや説明で「中塗りを省いている」と感じた場合は、その業者に詳細を確認することをおすすめします。

まとめ

外壁塗装の下塗り・中塗り・上塗りの役割とは？3回塗りする重要性を解説してきましたが、いかがでしたか？

外壁塗装の「下塗り」「中塗り」「上塗り」という3つの工程は、それぞれが重要な役割を持っています。

基礎を作る下塗り、厚みを与える中塗り、美しさと保護性能を完成させる上塗りがしっかり行われることで、長持ちする外壁が実現します。

塗装を検討している方は、ぜひ信頼できる業者に依頼し、これらの工程がきちんと行われているか確認することをおすすめします。

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